前回は、タンパク質という観点で、フードの選び方についてご紹介しました。どのタンパク質もそれぞれ良いところがあり、どれもバランスよくあげたくなりますよね。
しかし、「今日は中華だったから、明日は和食にしよう」と毎日メニューを変えられる人間と違い、犬は一つのフードを食べ続けることが多く、食事が偏りがち。栄養バランスやマンネリにも悩みますよね。
そこで今回は、“フードローテーション”という考え方について、お話しします。
フードローテーションの良いところ・大変なところを理解し、「健康・美味しい・楽しいごはん」のヒントになれば嬉しいです!
そもそも、フードローテーションって?
フードローテーションとは、一定期間ごとにフードを変えること。1〜3ヶ月ごとなど定期的に変える方法もありますが、「フードを一袋使い切ったら、別のものに変える」といった目安で変える方が多いです。
フードローテーションをする意味は?
もともとフードローテーションは、アレルギー対策の一環として行なわれる方法。
同じものを食べ続けると体内の許容量を超え、アレルギーが発生するケースがあります。
それを防ぐために一定期間ごとにフードを変えるというものです。
そのほかにも…
✓栄養の偏りを改善できる
✓なんでも食べられるようになる
✓食への興味・関心を高める
✓添加物の蓄積をなくす
✓消化器官が強くなる
といったメリットで、フードローテーションが注目されています。
フードローテーションの注意点は?
そんなフードローテーションですが、やはり大変な点や注意点もあります。
最も気を配るのは、体調への負荷。定期的とはいえ、食べるものが変わると、その変化に体が対応しきれず、下痢や消化不良を起こす犬もいます。
またアレルギーを発症した時に、原因を特定するのが難しいというリスクも。短期間でフードを変えたり一度に種類を増やすと、こういったトラブルが起こりやすいです。
加えてコストも大きなネック。複数の種類のフードを定期的に変えるため、割安な大袋で買うのが難しくなります。さらに高品質のフードは添加物が少ないため、賞味期限が短くなりがち。価格も量販のものと比べて高価なので、そういった意味でもフードローテーションはコストが高くなりやすいと言えます。
どうやって進めたらいい?
では実際、どのようにフードローテーションにトライすればいいのでしょうか。
一般的にフードローテーションは、以下の2つの基準で切り替えることが多いです。
✓タンパク質別
✓季節別
【その1:タンパク質別】
前回ご紹介したように、フードの主原料となるタンパク質にも、鶏肉・豚肉・牛肉・ジビエ・魚など色々な種類があります。「鶏肉はダイエット」「牛肉は貧血予防」「鹿肉はアレルギー予防」といったようにタンパク質ごとに摂れる栄養素が異なるため、期待する効果に合わせてフードを変えることがあります。
【その2:季節別】
日本には四季があり、雪が降るような寒い日もあれば、40℃を超える猛暑日の日も。そういった気候の変化に対応できるよう、フードを変えることがあります。
■春(3〜5月)
ノミ・ダニ・フィラリアなど、薬やワクチンを接種する季節。肝臓が酷使されるため、デトックス効果の高いフードを。
■夏(6〜8月)
暑くて活動量が減るため、さっぱりしてカロリーの低いフードを。
■秋(9〜11月)
食欲が増す時期であり、冬に向けて栄養を蓄えるほか換毛期に対応するため、カロリーの高いフードを。
■冬(12月〜1月)
気温の低下に対応するため、夏場より20%ほどカロリーが高く動物性タンパク質が多くフードに変えて、気候の変化に対応できる体を作ります。
★タンパク質別・原産国別の場合は1袋ごと、季節別は2〜3ヶ月でフードを変えることが多いです。
体調を見ながら、最適なフードを
フードローテーションは、体調や環境の変化に対応できる体に有効な方法。一方で体への負担など、注意点もあります。
パーラブでは、「ぶた」「さかな」「しか」「鶏」「馬」といった様々なタンパク質をご用意。
タンパク質ごとにフードを変えたい方にピッタリです。
またスパンは短くなりますが、「まずはフードとの相性を試したい」という方には、少しずつ試せるサンプルサイズもご用意しています。(ドライタイプのみ)
ワンちゃんの体調やフードとの相性を考慮しつつ柔軟にフードを変える、フードローテーション。
ぜひ、検討してみてくださいね。