犬のQOLを考える 

最近、QOLという言葉を聞くことが増えてきました。
QOL=Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)、つまり「人生や生活の質」のことです。

今や人間に限らず、犬の寿命も伸びてきました。

アニコムホールディングス株式会社の「アニコム 家庭どうぶつ白書」によると、2008年に13.3歳だった犬の平均寿命は、2017年で14歳、2021年には14.65歳と毎年着実に伸びています。

しかしその反面、病気やアレルギーといった不調を抱えるコや、介護が必要になるコも増えています。
年をとっても病気になっても、「幸せ」と思える犬の暮らしを、考えてみましょう。

犬にとってのQOLとは

まず犬にとってのQOLとは、下記のような点を満たせているかと言われています。

✅犬らしく(そのコらしく)暮らせているか
✅幸せか
✅安心できるか

「犬らしく(そのコらしく)」を実現するために大切なのが、心身の健康。
歩いたり匂いをかいだり、飼い主との時間を楽しんだり。
体と五感を使って人生を全うすることが、犬にとってのQOLの実現だと思っています。

愛犬といつまでも一緒にいるために、どうやってQOLを高めていけるかをご紹介します。

まずは、犬の習性を理解しよう

犬のQOLでまず考えたいのが、「犬らしく」というもの。

犬の習性を活かせるような暮らしを整えることは、QOLの向上に大切です。

・匂いを嗅いで何かを探したい、逃げるものを捕まえたい
・集団で行動する
・縄張り意識が高い
・キレイ好き(寝床や体が汚れるのを嫌がる)
・しっかり体を動かしたい

こういった習性を理解した上で暮らしを整えてあげることが、幸せな暮らしにつながっていくと言えます。

たとえば、こんなことから

あなたの愛犬が活発な成犬の場合、まずは↑のような「習性」を活かしてみましょう。
おもちゃを活用したり、散歩の時間や距離を伸ばしたり、ドッグランで運動するようにしたり。
散歩やドッグカフェ、トリミングなどで、ほかの犬と交流する機会を増やすのもいいですね。

また犬種によっても「らしさ」を発揮できるライフスタイルは異なります。
理解を深めるためにも、獣医師やブリーダーさんなどに相談しながら、暮らしを考えてみましょう。

シニア犬や老犬でも、QOLを大切にできる暮らしを

もちろん、運動能力が低下したシニア犬や病気のコでも、QOLを大切にする生活ができます。
むしろ成犬のように活動できないからこそ、「そのコらしさ」を大切にすることが、幸せな人生(犬生)につながります。

シニア犬や病気のコは、起きている時間より寝ている時間の方が長くなり、筋肉や足腰も衰えてきます。
そのため本来の犬の習性である、走り回ったり獲物を捕まえたりといったことは難しくなります。
その中でできることを、考えていきましょう。

■散歩
足腰が弱っても、外に出て五感を働かせることは、犬の本能をしっかり刺激します。
地面に足をつけたり、少しでも歩いたり、外の風や匂いを感じたり。
もし余裕があれば、お散歩の時間を減らしつつ、回数を増やすとより効果的ですね。

■食べ方を工夫する
オヤツやフードをあげる時、口元に持っていってあげることも多いと思います。
もし活動に余裕があれば、オヤツを隠して探す遊びをしたり、目の前のコップに隠してみたり、遊びながらオヤツや食事を楽しむのがオススメです。

■生活空間の整備
犬はキレイ好きで、特に寝床が汚れるのを嫌います。
そのため寝る時間が増えてきたコは特に、寝る場所や普段いる場所を整えてあげましょう。
ほかにも滑り止めを敷いたり段差を減らしたり、自分で動ける範囲を増やし、清潔を保つことが大切です。

■身だしなみを整える
居住空間と同じくらい、身だしなみがキレイであることを大切にしています。
そのため、こまめにブラッシングをしたり、無理のない範囲でお風呂に入れてあげるといいでしょう。
お風呂に入るのが難しい場合も、蒸しタオルで関節や体を温めると効果的です。

こうした活動はグルーミングと呼ばれ、飼い主と行なうグルーミングは、コミュニケーションにもなります。
飼い主とのふれあいはリラックス効果もあるため、積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。

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かけがえのない家族である犬。
いつか来るお別れの時までそのコらしく過ごせるよう、QOLを高める生き方を、パーラブは応援します。

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