忘れてませんか?肉球ケア

パーラブのコラムではこれまで、被毛や口の中など、色々なケアをご紹介してきました。
今回ピックアップしたいのが、肉球。
ポップコーンの匂いに例えられ、匂いも触り心地も絶妙ですよね。

一方で、パッと目につきにくいため、ケアを忘れがちでもあります。
フローリングからコンクリートの上まで、大活躍の肉球のアレコレをご紹介します。

そもそも肉球とは?

肉球の外側は、角質化した厚い皮膚で覆われています。
その下は弾性繊維・コラーゲン・脂肪が混ざりあった、柔らかくて弾力のある皮下組織。
そのため表面は固く、内側はプニプニした独特の触感になっているのです。

また肉球は、犬にとって唯一の発汗場所。
肉球だけに汗腺があり、そこから汗を出すことで肉球を乾燥から守っています。

肉球の役割は?

✓衝撃吸収
厚くて弾力のある肉球で体重を支え、歩いたり着地した時の足への衝撃をやわらげるクッションの働きをしています。また裸足で歩く犬にとって、衝撃から足を保護してくれる靴底の役割を果たしています。

ほかにも外側の厚い部分をよく見ると、円錐状の突起が集まっています。この突起が爪とともに、滑らずに走れるスパイクの役割を果たしているのです。

✓センサー
実は肉球には多くの神経や血管が分布していて、触感・圧力・温度・痛みを感じることができます。そうした感覚を地面から察知することで暑さや寒さ、痛みなどを感じ、歩くことができています。

✓足音を消す
今は関係ありませんが、狩猟をしていたルーツから、狩りの時に足音を立てずに獲物に近づけるよう、足音を消す役割があります。

犬と猫の肉球の違い

猫の肉球はピンク色でプニプニしていて、犬とはまったく違いますよね。
猫は室内飼いがほとんどで外の刺激に触れることが少ないため、生まれたままの肉球を保てているのです。

ほかにも猫は暑い地域の動物として暑さを発散する機能が優れており、肉球に汗をかきやすいです。
その汗が滑り止めの役割を果たし、狭い場所でも歩くことができているのです。

また表面のツルツルによって足音が出ないようにしているのも、狩りの習性を持つ猫ならでは。
逆に犬ほどの厚みがないため、暑さ寒さや凸凹に弱いという特徴もあります。

実は大切、肉球ケア

そんな大活躍の肉球ですが、シャンプーや爪切り、歯磨きなどに比べてケアを忘れがち。
では肉球のケアを忘れてしまうと、どんなリスクがあるのでしょうか。

✓ヤケド
夏にコンクリートの上を散歩させたり、熱いものの上を歩かせると、ヤケドを負うことになります。

✓乾燥
冬の冷えた路面を歩いたり、皮膚トラブルや加齢により、肉球は乾燥しやすくなります。乾燥するとカサカサに荒れたりひび割れを起こしてしまいます。また散歩の後など汚れを落としすぎても乾燥の原因になるので注意が必要です。

✓ケガが治りにくい
ヤケドや乾燥を含め、肉球が傷つくと厄介です。肉球は再生能力が低く血流も少ないため、一度傷つくとなかなか治りません。また組織が張りつめた状態で構成されているため、鋭い石やガラスを踏むと、大きく弾けたように裂けてしまいます。

さらに足は動くたびに体重がかかることから、傷が閉じにくい場所でもあります。

肉球は固いですが、乾燥とは別物。歩行困難になると一気に健康状態も悪化してしまいます。
健康な肉球を守るためにも、普段からこまめなケアを心がけましょう。

おうちでできる、肉球ケア

✓靴を履く
今は色々な種類の犬用シューズが売られています。普段の散歩や外出で常に靴を履く必要はありませんが、夏場など熱い地面の上を歩かなければいけない時やアウトドア、地震などの災害時に備えて、用意しておくといいでしょう。

✓足裏の毛をカットする
特に室内飼いの場合、足裏の毛をカットしていないと肉球の滑り止めが効果を発揮せず、フローリングですべってしまいます。脱臼や骨折のリスクがあるほか足に負担がかかるため、こまめにカットしましょう。ちなみにシニア犬で歩くのが大変そうになったと感じたら、足裏の毛が伸びていないかチェックしてみてください。

✓クリームやジェルを塗る
これが一番手軽にできるケア。クリーム・蜜ろう・ジェル・ローションといった肉球ケアグッズを肉球に塗ると、乾燥やひび割れを抑えることができます。頻度は1日1回前後でOK。少量を指に取り、肉球の表面だけでなく、側面にもしっかり揉み込むのがポイントです。

終わったら滑らないように、余分なクリームをティッシュなどで拭き取ってあげましょう。ちなみに舐めてしまう場合は、散歩の前に塗ったり、おやつやおもちゃで気をそらすと良いですよ。

艶色マルチジェルを肉球にも

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「マルチ」の名前通り、皮膚や口腔ケアなど全身に使えるほか、猫ちゃんにも使えますよ。

見えにくいけれど、犬の生活・健康を支える肉球は、まさに縁の下の力持ち。
しっかりケアして、乾燥やひび割れから守ってあげましょう。

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