以前、「改めて知りたい、犬にとって良いシャンプー」というコラムを書きました。
そのコラムでシャンプーについて調べる中で驚いたのは、“犬のシャンプー”というものの扱い。
お店やインターネットでは、ありとあらゆる犬用シャンプーが売られています。
そして値段も、大きなボトルで数百円のものもあれば、200ml程度で2000〜3000円するものまで様々。
その値段の違い、考えたことはありますか?
「高ければ良さそう」「無○○、低○○と書いてあれば良さそう」といった漠然としたイメージで選ぶ方も多いと思います。
今回は、犬のシャンプーの違いをご紹介。
それぞれの違いを知って、ワンちゃんにとって最適なシャンプーを選ぶ際のヒントにしてくださいね。
犬のシャンプーは3種類
犬のシャンプーは法律で、「動物用医薬品」「動物用医薬部外品」「雑貨」の3つに分かれています。
「動物用医薬品」は、明確に皮膚・被毛の病気に“効く”もので、効能・効果が明記されています。
インターネットで購入できるものもありますが、明確な“病気”にアプローチするもののため、医師の診察の上で動物病院で処方・購入することが多いです。
「動物用医薬部外品」は、動物用医薬品よりも効果がゆるやか。
殺菌・消臭・虫の駆除といった目的を持ち、どちらかというと“予防”に重点が置かれているものが多いです。
パッケージに“薬用”と書かれていることが多いです。
そして3つ目が「雑貨」。これが今回のポイントです。
皮膚病の治療や、ダニ・ノミ対策、フケ防止といった“効果・効能”を目的としないシャンプーは、人間は「化粧品」、犬は「雑貨」扱いになります。
「被毛の指通りを良くしたい」「定期的にシャンプーしたい」といった一般的な使用用途であれば、この「雑貨」に位置するシャンプーを選ぶことがほとんどだと思います。
化粧品と雑貨の、大きな大きな違い
化粧品と雑貨の一番の違いは、成分の制約。
化粧品が薬機法(旧:薬事法)の制約を受けるのに対して、雑貨には制約がありません。
極端な話、工業用の原料を使ったり原産国不明な原料を使っても、一切分からないということ。
(確かに「雑貨」に分類される低価格なシャンプーは、原料が明記されていないことが多いです)
対して化粧品は薬機法にのっとり、使用できる原料が決まっています。
当然、工業用など粗悪な原料を使うことはできません。
一方で「化粧品」規格の犬用シャンプーは規格にのっとっている分、価格も高価。
品質のアピールにもなるため、商品説明に「化粧品規格」と記載されていることが多いです。
ですからある程度の価格帯のシャンプーを選ぶ際は、化粧品規格と書かれているものを選ぶのも一つです。
それでもパーラブのシャンプーを“雑貨”にした理由
となれば、素材にこだわっているパーラブのシャンプーは、当然化粧品規格?
実はパーラブのシャンプー・オーガニックトリートメントソープはあえて雑貨にしているのです。
もちろんパーラブも、オーガニックトリートメントソープを開発していた段階では、犬と人間の両方が使える化粧品表示の製品にしようと取り組んでいました。
しかし人間が使用する想定である以上、注意書きは「すべて人間が使用する」ための記載にしなければいけないことが分かりました。
つまり、化粧品として申請するには「犬と人間、どちらも使用できる」という表記やそれに伴う注意書きは現時点でNGということ。せっかく犬のための良いシャンプーにこだわったのに、人間が使用する際の注意書きしか書けないというのは、本末転倒。そのためあえて、「雑貨」として申請することにしました。
もちろん雑貨であっても、オーガニックトリートメントソープは化粧品表示と同じ基準の全成分や注意書きが記載されています。ですからしっかり中身をチェックしても、十分納得いただけるという自信があります。
誠実なシャンプーでありたい
「化粧品」という表示に振り回されず、本当に犬にとって良いものをつきつめた「雑貨」として販売する。
だからこそパーラブは、妥協を惜しみません。
人間よりも皮膚が敏感な犬にとって、「洗う」という行為はどうしても負担がかかるもの。
その負担を極限まで減らし、ケアするため、オーガニックにこだわりました。
さらにオーガニックであることにとどまらず、「どこで」「どんな認証で作られたか」までできる限り明記しています。
ほかにもパーラブのシャンプーは、皆さんにこのような約束をしています。
言葉が話せない犬だからこそ、犬が使う商品には誠実でありたい。
このコラムが、犬のシャンプーについて考えるキッカケになればうれしいです♪